Tsurezurekun’s blog

アクティブな時間を大切に、カナダから旅行や身近な生活便りを発信しています。

カナダライフ 北米のパリ - モントリオールの魅力  

ケベック州を始めて訪れたのは、1976年、モントリオール・オリンピックの年です。
アメリカを一人で横断して、ニューヨークで婚約者と落ち合い、そのあと車で
モントリオールに入ったのです。カナダへの窓口は、トロントよりもケベック州の方が先だったのです。

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モントリオールのExpoドーム

セントローレンスの中洲に築かれた街は、古い町並みと新しいビルの入り混じった、ヨーロッパ調の雰囲気の、おしゃれな感じの店が立ち並び、食べ物のおいしいところであるという印象を持ちました。地下街もあって、小さなサイズの靴を調達するのにあちこち見て回ったのを今でも覚えています。

その後、仕事で何回か行って街並みが少しずつ変わって行くのを見て来ました。それからしばらくすると毎年のようにスキーをするためにケベック市に行く途中では、 素通りすることが多かったのですが、たまに機会があって訪れる度に街並みが懐かしくて、ま た訪れたいと思うほどほっとするような、何かしら心惹かれる街です。

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緑もあちこちにあります。


 

フランス語圏なのでフランス語ができた方が良いのですが、モントリオールに住む人達はフランス語と英語の両方が喋れる2カ国語の達者な人が多く、会話の中でも状況に応じて自由に英語とフランス語をあやつっているのが、ホント嬉しくて見事なほどです。もちろんジェスチャーで色々と意思の疎通は大丈夫です。ケベック州の田舎の方のガスペ半島の方へ行った時に、フランス語が喋れない私でもなんとかなりました。

 

ヴィル・マリー(マリア 街) 名で開拓地として設立され、フランスの探検家、ジャッ ク・カルチェが「モン・ロワイヤル」(王の山)と呼んだことから、のちにモン トリオールと言われるようになったとの事たです。街にはカナダ初の銀行や商社がで き、フランスのパリについで世界第二の国際都市へと成長し、長い間、カナダの 経済の中心都市でもありました。当時は、フランス語圏の中にあっても、英国系の人 達が経済的にも力を握っていたのです。

1970年代にフランス系の政治力が台 頭するにつれ、独立運動的な動きが出てくると、
英国系の大企業が本社をトロントに移し、次第にトロントに経済 の中心が移行して行ったという経緯があります。カナダの大きな都市としては、トロントに対しモントリオールと対比して話題に出てくる事が多くなりました。

 

旧市街のオールド・モントリオールは、18-19世紀の面影が残されており、 石畳も少しはあり、馬車が走りぬけたり、当時の衣装をまとった人達が自分達の 屋台で当時をしのばせる色々なものを販売している市場のようなものが開かれ、 350年の歴史を思い起こさせてくれます。中心近くには華麗な内装で有名なネ オ・ゴシック様式の聖堂のノートルダム寺院もあり、中に入るとステンドグラス が神々しい光を放っています。

 

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河を行くカラフルな カヌーのグループ

かつては大きな船がセント・ローレンス川を通って到着したという港も、今は、 船の数も少なくなったようですが、旧港一帯での修復工事もすすみ、新しくなった 埠頭や旧港公園では毎日のようにイベントが開かれているし、美術館もあります。ま た、旧港からはセントローレンス川をめぐる遊覧船も出ていて街を違った角度からも楽しめます。

 

セント ローレンス川の 中州に 2つ 島があり、サンテレーヌ島 は1967 年 万博会場 だったところで、現在 公園となっていて、ノートルダム島 もカジノと6月に行われる F1グランプリ の会場として有名です。キャナルで 、ボートに乗ったり、カヤック 練習風 景もみられますし、街 の通りに 、緑 木々が植えられて整地も進んでいます。最近は街を駆け抜ける高速道路がかなり古くなって来たので、修復の事業も進んでいます。

 

モントリオールは、また学生の街でもあります。若者があちこちに見かけられるし、
自転車の数とかも多いようです。マギル大学、モントリオール大学、コンコルディ
ア大学、理工科学校などがあり、活気にあふれているし、その反面どこかのんびりとした雰囲気もあります。

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マギル大学のフィールド
モントリオールのバーやディスコは、どこも早朝までにぎわっていて、昼間でもアウトドア・カフェやお店が立ち並ぶ目抜き通りのセント・キャサリン通りや、そこにつながっている道路を歩いているだけでも色々と楽しめます。街を歩けば最新モードのブティックが軒をつらね、まさにショッピングのメッカで、ファッションではパリやニューヨークとも肩を並べるほどです。

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街並みに展示のアート


自然と人工美が調和した気品のある街であり、かつ若者の街である気の置けない雰囲気があるとともに、各国から人達が集まっての人種のモザイクや言葉のミックスがまたと ても心地良く感じられますが、水面下では、まだまだ宗教的な人種的な軋轢も漂っています。何処も話している人達が自由自在にフランス語と英語をあやつっているのをみると、フランス語ができないのが非常に残念に思われて来ます。うちのパートナーはフランス語のクラスを取っていますが、上達するのにはやはり時間がかかります。

交通の便も、地下深く掘られた地下鉄や路線バスが走っており、かなり便利に移 動できます。モン・ロワイヤルの麓に位置するSherbrook通りは 、大きなホテルが立ち並んでいて、自分の好みのホテルを選ぶ に問題 がなさそうです。レストラン の数も、驚くほどで、食い倒れと着倒 れ 街と言ってもよいかもしれないです。

 

かの 有名なモントリオール・スモークミート サンド イッチ は、たとえコレステロールの かたまりであろうとも、是非一度 本場もの を食べてお くべきです。最初 の一口二口で、本当にほほがおっこちそうです。それに、モントリオールはベーグルの美味しいところとしても知られています。古くから レストラン、 カジュアルなレストラン、エスニック レストラン、高級レストランとこれまた選択肢もかたくさ んあります。

 

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日本庭園のこい

小さな憩い 場が市内 あちこちに設けてあるって、市内 端 方に 、広い植物園が あり、色々な花々であふれかえっています。日本庭園、中国、ファースト・ネーション 庭な どが広々と配置されており、午後 からの 散策に もってこい 場所です。日本庭園 規模もかなりなもので、茶室あり、枯山水ありで、池なども配置してあり、大きな鯉たち がその 中を泳ぎ、ハスやすすきやもみじが庭園に趣を添えて、癒されたい時に 、ここに来れると いいだろうなと思えるほどです。

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ハスのある池

 

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日本庭園や中国の庭園
モン・ロワイヤルの山の公園からは、モントリオールの街並みが一眺できます。高層ビルが立ち並んだ先に、きらきらと光るセント・ローレンス川が横たわっており、この街がやはり世界のあちこちとつながっていることを思い起こさせてくれます。街のあちこちで、世界の各国から来ているであろう観光客にもよく居合わせる確率が多く、トロントから電車で6時間ほどの所ですが、快適な旅になる事請け合いです。