Tsurezurekun’s blog

アクティブな時間を大切に、カナダから旅行や身近な生活便りを発信しています。

カナダライフ  世界遺産にも指定された、リドー運河の通るスミス・フォールズとその近くのパースという街

            

                                                夏の思い出 オンタリ州の田舎へ

  

f:id:Tsurezurekun:20191002131830j:plain

運河を行く ハウス ボート


                                                                     

リドー運河と言えば、カナダのオンタリオ州、キングストンとオタワ間を流れる全長202kmの運河として知られていて、首都オタワの方では、市の中心を流れ、夏は遊覧船が運航し、冬は凍って世界一長いスケートリンクとして人々の人気を集めているところです。

 

今年のトロントの夏は、6月に入っても涼しい陽気が続いて、涼しい夏の到来に気分が滅入りそうだったのですが、その後陽気は持ち直して、8月にはほとんど雨も降らず、暑い日が続き、すばらしい、夏らしい夏だったと言えます。クーラーをつけっぱなしにしたりする夏は珍しいので、暑いと行っても窓を開け広げて風通し良くして、ほんの数日クーラーをつけるかつけないかの程度ですませるのが例年です。確かに、数年ほど前には、うだるような暑さにクーラーを付けっ放しという夏もありました。気候温暖の影響なのか、9月に入っても暑い日々は続いています。

 

 暑さをぬって、週二日の盆踊りの稽古に始まり、7月に日系文化会館でその楽しい本番、北の避暑地ジョージアン・ベイのきらきらと光る湖、ストラトフォードのお芝居、モントリオールの歩行者天国のお祭りとかなりあわただしいペースで時が過ぎて行きました。

 

その中でも、時間をさかのぼってゆったりと出来たのは、世界遺産にも指定された、リドー運河の通るスミス・フォールズとその近くのパースという街を訪れた時でした。

 

f:id:Tsurezurekun:20191002131921j:plain

 

スミスフォールズの見どころ

 

トレント運河やウェランド運河は、以前に見たことがありましたし、リド-運河の方もオタワ川のところで、スケートをしたりしたことはあったのですが、スミス・フォールズは、そのオタワとオンタリオ湖畔のキングストンのちょうど中間ほどに位置しています。以前は、ハーシーズのチョコレート工場があって、娘たちは、ホッケーのトーナメントのついでに、工場見学をさせてもらった事もあったのですが、今は、どこか少しさびれた感じのする街でもあります。

 

f:id:Tsurezurekun:20191002132024j:plain

運河の横を散策



リドー運河は、1812年以降、アメリカ合衆国の軍事的な脅威に備えて、セントローレンス川が封鎖されるおそれがあったので、川を迂回して、モントリオールとキングストンの区間を結ぶ物流輸送ルートを確保するのが目的で建設されました。川や湖などもつなげて、全長202キロメートルのうち、約20キロに渡る部分が人工の部分で、1832年に完成されたとの事ですが、その間作業に関わった人たちの中には、かなりの数が病気や爆発などの犠牲になった人たちがいたとのことです。

 

f:id:Tsurezurekun:20191002131948j:plain

古い運河の 写真

 

今は、娯楽や観光のために使われている運河にある門の多くは、今でも手動で運営されていて、スミス・フォールズでの中心の運河の操作は、手動式です。担当者がチェーンをハンドルを使ってギアに巻いて門を開閉して、水の高さを調整し、ちょうど私たちが見ていた時は、ケベックからのボートが数隻、運河の開閉を待っていました。運河にかかっている橋は上に上げるのではなく、横に開けるようになっていました。街の端には、おそらく鉄道が通ったであろう、橋げたが上に空高く持ち上げたまま、さびついて巨大なクレーンのように見える鉄橋が夕日に黒い影をおとして、シューリアルな姿をみせていました。車の後ろに自転車を積んで出かけたので、街の中は、自転車であちこち見て回って楽しめました。

 

 こぎれいで美しい街 パース

 

 スミス・フォールズから車で20分ほど、オタワから一時間ほどのところに、パースと言う風光明媚な小さな町があります。米英戦争の後に、軍の駐屯地として作られたのが町のおこりで、スコットランド人などの移民を中心に作られたそうで、石造りの建物があちこちに見かけれられます。その後、オタワの法律・裁判所関係者が住み着いたとの事で、町には豊かさが感じられます。

 

f:id:Tsurezurekun:20191002132040j:plain

パース のんびりと散策するのに ぴったり

 

川のほとりの公園や町並みもきれいに整理されていて、夏の間には、ストラットフォードやショーフェスティバルほどは知られていませんが、劇場での芝居も開催されているとの事です。今年は、どこへ行っても、パティオでの食事や憩いの場が繁盛していて、どこへ行くにもパティオの品定めに事欠きませんでしたが、ここにも水ぎわのすばらしい場所があちこちにあります。

 

春には、近郊の農場が、メープルシロップの屋台を出して、自慢のメープル製品をズラリと並べて販売している様子も見られます。夏には、カラフルな花々も咲き乱れて、水辺の散策がとても心地よく、可愛いお店ややアンティークショップ、つい入って見たくなるようなカフェテラスなどが並び、のんびりと散策するのにぴったりです。 

 

ベッド&ブレックファストも邸宅を思わせる、4エーカーの敷地の広い中にある家に泊まりました。ちょうど東京の世田谷のある女子中学生のホームステーの付き添いで、各家庭を見回っているという先生方が2週間泊まられていて、朝食のときに同席されました。以前は、ムスコカのハンツビルの町に泊まっていたそうですが、今年はホームステー先を探すのが大変だったとかで、パースの近くにしたのだそうです。ちなみに、もうひとつのグループは、オーストラリアで学校に通うというプログラムに参加してて、学生はカナダのホームステーとのどちらかから選べるのだそうです。

 

サイクリングのルートもありますが、一部が市道といっしょで、交通の激しいところは、ちょっと気疲れがする部分もありました。でも一回りすれば、確かに良い運動になります。近くには、チーズ工場もあって見学もできたそうですが、今回は、パスしました。8月の14,15日は、ガーリック祭りも開催されたとの事で、街の中でもレストランには事欠かきません。ウエディングの場所としても有名だそうで、公園で挙式をあげるカップルのために、バラの花びらが芝生の上に敷き詰めてあったのが、いまでもまぶたに浮かぶようでした。

 

パースからは、HWY7を通って帰宅についたのですが、あちこちに湖があって、水や山に囲まれた、風光明媚なところがとてもおおそうで、途中下車をして楽しめなかったのがちょっと残念でした。

 

f:id:Tsurezurekun:20191002131638j:plain

リドー運河